バロック・ダンス懺悔録

聖和笙のバロック・ダンスに纏わるブログです!                            Les Confessions pur la belle danse.

アポロンのアントレは、ルイ14世が夜のバレを始めとして30歳でダンスを引退する<br>
までに6回踊ったそうです。<br>
アポロンのアントレを踊っているといつも発見があって驚きの連続なのですが、<br>
とても不思議に感じるのは舞踏譜の最後のページです。と申しますのも最後の<br>
ページだけ振り付けの密度が何故か薄く舞踏譜を見ても後から付け足された様に<br>
細い線で縮小されたように描かれているのです。<br>
音楽的は冒頭の重厚なメロディの繰り返しの後、流麗で高みへと昇って行くような<br>
メロディへ、踊りは装飾性の高いステップの連続なのですが一定のテンポや<br>
装飾音を過度に駆使した演奏ですと踊りと合わせるのに相当な練習が必要となります。<br>
いつかそのような音楽と踊り手対話が出来るような演奏家の方と巡り逢いたいと<br>
思っています。<br>

昨夜のヴェルサイユ・ダンス・アカデミーは、踊るために必要な姿勢とピルエット、
テーマとヴァリエーショを行いました。
姿勢とピルエットの考え方を説明して、実際に静止したポジションでの練習をした後、
二拍子系の踊りとして、一つ目は、アッサンブレ、シソンヌ、アンボワテというテーマに、
移動するパのヴァリエーションを組み合わせて、二つ目はコントルタンと跳躍を組み合わせた
ヴァリエーションを踊りました。
幾つかの要素を組み合わせて語るように踊る事がヴェルサイユ・ダンスの特徴のひとつです。
跳躍のヴァリエーションは、宮廷舞踏には現れないパが幾つもあって、可愛らしいパ等は
受講された方に好評を頂き楽しく踊る事が出来ました。
三拍子系の踊りとして、ロンデジャンプからピルエットで始まるコンビネーションは、後半に
パ・ド・ブレ・ビットやアンレル、バチュ、等のステップにつながる流麗な踊りです。
静止を効果的に使うことによって間を表現する事を学びました。
次回は、女性ゲストを迎えて、男性と女性のコンビネーションを幾つか取り上げる予定です。

本日は、10月3日滝野川会館で開催するバル・ド・アポロン第2章『ペルセ』の為、
市川智津子さんとのリハーサルに行ってきました。ヴェルサイユ・ダンスにとって
最も重要な要素のひとつであるグルーヴにまで触れることの出来た有意義な
セッションとなりました。私が一緒に踊らせて頂いた方の中でも、一際輝くグルーヴを
お持ちの市川さんと踊れることは、新たな発見の連続となる無情の喜びです。
曲は、J・B・リュリのトラジェディ・リリック『ペルセ』の中から舞踏譜として残されたアントレと
パッサカイユ、そしてガラテのシャコンヌの3曲です。
アントレは、3拍子のプルミエと2拍子のセゴンドからなる大曲で、緩急の違いを
踊り分ける事の出来るこれぞバロックといった荘厳な曲です。
ペルセのパッサカイユは、リュリが初めて取り上げたパッサカイユだけに、
他のパッサカイユとは比する事の出来ない不思議な魅力を湛えた短調の名曲で、
踊っているとリュリのドゥエンデが降りてくる様に感じます。そして、ガラテのシャコンヌは
ピルエット、アントルシャ、パッサカイユ等様々なステップで織り成された
バロック・ダンスの中でも間違いなく最高の部類に位置する一曲でしょう。
これらの曲を、一緒に違和感無く踊れる方というのもそういらっしゃる訳ではないので、
市川さんと踊らせて頂ける私はつくづく恵まれていると思います。
練習の後、リ・エ・ダンスリやルイ14世とヴェルサイユの祝祭についてお話をさせて頂き、
楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
バル・ダ’ポロン第2章『ペルセ』は10月3日15時から20時滝野川会館小ホールにて
開催いたします。お時間ございましたら足をお運びくださいませ。

子供の頃、私にとって最も身近な演劇は歌舞伎でした。月に一回、東銀座の歌舞伎座に
足を運んで黙阿弥や南北や近松の怖ろしい程に魅惑的な世界に引き込まれて、現実に
戻るのは何かの間違えなのだといつも思っていました。ですからリュリ没後300年の
アティスの復活上演を見た時、ドラマツルギー、音楽、ダンス、装束、等、どこをみても
フランスのバロック時代にも歌舞伎があったのだなと思いました。
私の大好きな三島由紀夫さんの歌舞伎作品に椿説弓張月があります。これは、菅原道真を
英雄とした叙事的作品なのですが、グレコ・ローマン神話のペルセウスをテーマとした
リュリのペルセには弓張月と多くの共通点があります。ペルセは盾と靴と兜を手に入れて
白馬ペルセウスに乗って世界を旅して怪物達を退治しますが、道真公も日本全国を旅して
怪物を退治して舞台の最後は白馬に乗って舞台から大向こうまで宙乗りで去って行くのです。
三島さんが組織した劇団がローマン劇場であり自衛団が盾の会であったことを考えれば
ペルセウスの神話を菅原道真と重ね合わせて創作したものだと思います。
三島さんは近代能楽集などをとっても東と西の神話を織り交ぜて素晴らしい作品を
魅せてくれました。ルイ14世がヴェルサイユで行った華やか祝祭に、日本と
フランスに現れた演劇やバレエの天才達を重ね合わせてみるとヴェルサイユ・ダンスが
より身近なものに感じられると思います。

よいよルイ14世没後300年記念コーマル城の舞踏会に向けて最後の練習をしました。
多数の方、ご参加を頂きましてありがとうございました。
まず、調さんと順平さんのラ・フォリアをレザール・アポロンの伴奏で。コーマル城の舞踏の間を
想定して曲順を変更して踊られました。まどかさんのラ・フォルラーナは、バロック・ギターの
伴奏で可愛らしく演奏。
ラ・ブルゴーニュはリリンさんの演奏が踊りやすかったです。ラ・マリエはさSayaさんが
綺麗に踊られました。Zのメヌエットは、リュリとルイ14世が晩年に聞いていたであろう選曲で。
2者を比べてみるとリュリの独創性には耳を奪われてしまいました。参加の全員の方と踊って
身も心も温まりました。先日参加した古典舞踏研究会で取り上げられたホルツ氏のメヌエット、
数十年ぶりに踊りましたが記憶が蘇り懐かしかったです。
ご参加下さる方々、当日よろしくお願いいたします!

9回青山ヴェルサイユ・ダンス・アカデミー、ルイ14世没後300年記念
バル・ド・アポロン前の最後の練習です。パヴァーヌ、ラ・ブルゴーニュ、
ラ・マリエ、Zのメヌエット、ラ・フォリア、ラ・フォルラナ、アポロンのアントレ、
アルシードのジグ、ペルセのパッサカイユを踊ります。当日と同様、
レザール・ド・アポロンの生演奏付き。通し練習の後、上手く踊れなかった部分を
確認して、踊りやすく修正します。 Zのメヌエットは、ヘンデルやバッハで踊られる事が
多いのですが、今回はルイ14世が実際に聞いていたリュリのメヌエットを中心に選曲しました。
全曲、ルイ14世の時代に聞くことができたフランス音楽です。舞踏会に参加されない方、
バロック・ダンスに興味のある方の参加も大歓迎。
8月26日19時から21時青山いきいきプラザ講習室Aに足をお運びください。

レザール・ド・アポロンのメンバーと私のアポロンの衣装の為、
アポロンのエンブレムを作成しました。メンバー用に7つ、私の肩に2つ、
足首に2つ、バロック・ギターに2つです。顔の付いたエンブレムの他に、
アポロンの衣装のエンブレムには、中央にエメラルドを台座に乗せて
埋め込みました。コーマル城で、先日チャコットでオーダーしたタイツ共に
着用します。これまでの錫杖と胸のエンブレの作成、金のベルトをフランスで購入、
ヘッドコートに羽根とエンブレムを追加と併せて、これでほぼ満足の行く
装束になったと思います。アポロンのアントレ自体も私の思う様な演奏を
してもらう事で、新たな世界観が見出せたので、当日にどの様なパフォーマンスが
出来るのか楽しみです。音楽と舞踏と装束が一つに溶け合って始めて
ヴェルサイユ・ダンスになると思います。

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